あの場所に行きたい

カイトがうちに来て早10ヶ月を経過し、彼は色んな事で成長を遂げました。

うちに来たのは生後4ヶ月。
1ヶ月半程で母猫から離れ、私達と出会うまでの間ペットショップのショーケースという箱の中で生活していたカイトは筋力の発達が不十分で、椅子に飛び乗る事も出来ませんでした。

「これからどんどん運動量が増えるので、しっかり筋肉もつきますよ」とショップの方が言っていた通り、カイトは家の中を自由に歩き回り、行きたい所へ行ってやりたいように過ごし、テーブルの上にも飛び乗れる様になりました。

ただやっぱり、自由気ままに育ったリルとは違って、カイトの運動能力は明らかに劣っています。
反射神経とか、瞬発力とか、リルの比じゃありません。

例えて言うならリルはハンター。チーターやヒョウのイメージですね。
カイトは昼間のオスライオンって感じです。(これは性格の問題かなぁ)

加えて長毛なので手足の裏にも毛が生えていて、飛び上がり損ねて滑り落ちたりもします。
そんな子なので、行きたくても行く勇気が持てない場所が一つだけあったんですよ。
柱の梁の上です。

吹き抜けにある中2階に天井までドーンと柱が立っています。
その柱と壁を渡る支えの梁があるのですが、カイトは何度もそこに飛び上がろうと試みていました。
結局勇気が持てず、そしてそんな運動能力も無く、飛びあがったら最後、数メートル落下して怪我する恐れがあった為、気付いた私や夫に阻止されたり、自ら諦めて声にならない声で「(にゃーん)」と鳴いていました。

でもついに成功したんですよ!
狙いを定めて覚悟を決めて、ずっと憧れて来た梁に向かってついに一歩を踏み出しました!!

ふと、梁に気配を感じた夫が見上げると、嬉しそうにしっぽを振り回しながら梁にカイトが座っていました。

我が家、祭状態に突入。

「うおお!カイト!」「やった!ついにカイトがやった!」と、私と夫は大騒ぎ。
泊まりに来ていた夫の母も一緒になって大騒ぎ。
我々は下から写真を撮り、勇気を持って難関を突破したカイトを褒め称え、猫息子の成長を喜びました。

カイトは大変誇らしげに満足そうな表情。

しかしここで問題が。

数分間、梁の上で過ごしたカイトは満足して降りようとしたものの、動きが停止。
やんややんやしていた我々も停止。
自力で降りられない。
登る勇気は出せたが、飛び降りる勇気が無かった・・・。

「もしかして降りられないのか?」
すぐに夫が気付く。

カイトは中2階の壁に飛び移ろうとしているけれど、目標を定めても途中で心が折れて座り直す始末。

やれやれという表情で夫が中2階の囲いに登って救出してました。

リビングまでカイトを連れて来て、梁をもう一度見上げると、そこにはリルが誇らしげに座っていました。

カイトが10ヶ月かかった事を、リルは4ヶ月でクリアした。

カイトよ、やめろ、見るんじゃない。

その後、リルは自力で飛び降りて戻って来ました。
次の日にはカイトも飛び降りる事が出来る様になっていました。

要領の悪いにいちゃんと、ちゃっかり者の妹って感じですね。

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