リルといっしょ

臆病で触られるのが嫌いなリルは家族の中で唯一、カイトだけには気を許しています。
猫らしい性格の猫と言えます。
子猫の頃はもう少し無防備でしたが、小さな子供4人くらいに追いかけられた日から
「子供怖い→知らない人怖い→ニンゲンコワイ」みたいになってしまって、
一緒に暮らして毎日面倒見ている私と夫の事は「ご飯くれるし遊んでくれるアイツとソイツ」くらいの扱いに落ち着いています。

私たち家族でも頭なら少しだけ撫でさせてくれる程度のなつき度。
警戒心が強いのでお客様が来たらとにかく隠れてしばらく様子を伺っています(大人だけだとわかったら出てくる)。

首が!
ただし遊んでいる時は無防備(家族だけで居る時のみ)

しかし!そんなリルも近頃少しずつ変わってきました。
我々の努力は実り、リルの氷の様な心が溶けはじめたんですよ!!

簡単には変わらん!
簡単には変わらん!

きっかけは前回の発情期。
去勢手術以降のカイトは、発情期中のリルを「どうしたの?」みたいな顔してみてるだけになってしまったのでストレスが溜まる一方のリル。
家中を歩き回りながらギャオギャオと鳴いて可哀そうだったので、カイトの真似して甘噛みするみたいに首の後ろをゴリゴリ撫でたら見たことが無いくらいウットリした顔でゴロゴロ言い始めました。

写真は撮れなかったのでサンプルのカイトをご堪能ください

こんなリル見た事ない!!
仰向けにひっくり返して全身ガシガシ撫でたら鳴くのがピタッと収まって満足そうに毛づくろい。
そのままシーズンは終息しました。

そして翌週、天気の良い休日にベランダに連れ出してラバーブラシで抜け毛掃除。
生え変わりの時期だったのでゴルフボールくらい抜けました。
ブラシで全身を撫でていると、またウットリゴロゴロして地面にひっくり返るリル。
滅多にお腹をさらけ出す事なんてなかったのに、やっと体を撫でられる幸せを覚えたんだね!!
リルと暮らし始めて2年が過ぎましたが、長かったよ。嬉しいよ。

これを期に、私が床に座ってテレビを観ていたら膝の間に座りに来たり、ベッド代わりにもたれたりしてくれる様になりました。
冬の間はひざ掛けの上に座りには来ていたのですが、今は暖を取りに来ているというより甘えて寄ってきている感じがする!
かわいい!!

元々かわいいよ!

これまで、リルの体重を感じられる機会といえば
・棚の上にあるリルのおもちゃを見せる為に抱き上げる
・おやつを食べる時に「はよくれ」って感じに私の膝に手をかける
・猫トンネルに入れて持ち上げ、空中浮遊ごっこをする
このくらいです。
しっかり抱っこなんてしたら数秒後には降ろせ!と暴れ、どこかの皮膚を裂かれます。

子猫の頃はくっついて寝たりしていたのにどうしてこうなった。

あの頃のリル

避妊手術をすればメス猫特有の警戒心が和らいで甘えん坊になったりしますが、リルの今の体重は2.7kgなので3kg超えるまであとちょっとデブエットが続きます(検査を受けたら太りましょうと言われた)

このまま私がカイトと同じくらい信頼できる対象だとわかってもらえたら、もしかしてまた一緒にベッドで寝られる日が来るかもしれない!!

とりあえずリルが側に来るときは全力で合わせる!
安心していいのよ!私はお前を裏切らない!!
犬は飼い主にしつけられるが、猫は飼い主をしつけるのだ!

神々しい

そんな決意を胸にした週末、ソファーにもたれて床に座ってテレビをみていたらいつの間にか眠ってしまったんですけど、いつの間にかリルが私の背中にもたれて眠っていた様で、寝返りがてら潰してしまった。
寝ぼけた私の視界には、突然のしかかってきた私に驚いて1mくらい吹き飛ぶリルと、
そのリルに驚いて入っていたテントごと吹き飛ぶカイトが見えました。
ああ、なんてこと。さっそくリルの信頼を裏切ってしまったではありませんか。

カイトはテントが吹き飛んでしまったので、何もないところに寝そべって私の手が届く所でまた寝始めましたが、目を丸くして毛を逆立てたリルは、そのまま無言で2階へと上がってゆき、夜明けまで降りてくる事はありませんでした。
あきらかにカイトとは信頼の厚さが違う。
リル~ごめんー!と慌てて追いかけてみたけど、猫部屋の定位置で毛づくろいしているリルは私をほぼ無視でした。

がっかりしながらお風呂に入って、湯冷ましにスマホ触りながら涼んでいたら猫が隣に寄り添って座ったんです。
うわ!もう許してくれたんだねリルッ!って振り返ったらカイトでした。
でも、カイトは毛皮が暑いらしくてくっついて座りに来た事なんて無いので、わざわざ来たという事は私がリルとベッタリする事が面白くなかったのかもしれない。
これはこれで最高に可愛い。

しかしせっかく数日かけて築いた信頼が、たった1度の寝返りで砕け散ってしまった。
無念さに苛まれながら明けた翌日。
「リル、おいで」と、床に座って声をかけてもリルは来ませんでした。
「騙されへんで」って吊り上がった目で猫テントの中に入って行きます。

ぐぬー、昨日までは座ったら来てたのにな!

でも大丈夫でした。
すっかり距離が出来てしまったと思ったけど、次の日の夜またテレビを観ながら寝てしまった私の隣に、リル来ました。
「つい寝てしまったわ」と目を覚まして体を起こそうとしたのですが、もし、万が一リルが来てくれていたら驚かせてしまう!と、ゆっくり上体を起こしたら足にもたれて丸まっていました。
横を見るとカイトが反対側で伸びていました。

なになに!?もしかしてここ幸せの国?
猫に挟まれて寝てたの私!?最高かよ!!

動くと2匹とも起こしてしまうのでそのまま床で朝を迎えました。
何度か目が覚めたけど、ご飯食べに行って、カイトと遊んで、トイレに行って、その合間合間にちゃんと私の所に戻ってくるのが見えた。
広げた私の腕を枕として相応しいのか確かめる為、手で押すリルが見えた。(不合格だったみたいで足の方に行ってしまった)
夢だろうか。
いや夢じゃない!
リルが私にもたれて寝る事を気に入ってる!!
最高だわ!!!

でもそんな様子をカイトは最高に面白く無さそうに見るので、精神的におかしくならないか観察しなければいけません。
既に今朝、起きてきた私の足を両手で掴んで頭を擦りつけまくっていました。
「僕のもんだぞ!」って事でしょうか。可愛いなぁ。


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